中山祥徳×戸谷菊之介×内山昂輝×石橋陽彩 座談会インタビュー
歳が一番近い石橋さんから見ても、凛太郎たちは理想の青春像
――初めにみなさんが原作コミックを読んで抱かれた本作の魅力を聞かせてください。
- 戸谷
-
凛太郎は自分の見た目のせいでいろんなものを諦めてきたわけですが、薫子はそこをまったく気にせず、そんなトラウマさえ吹き飛ばす勢いで接するところがカッコいいですし、それが作品の大きな魅力になっているなと思いました。特に第2話ラストの「他でもないあなただから、私は知りたいと思ったんですよ」というセリフは、千鳥だから桔梗だからと気にすることなく関わってくれる人だというのが伝わってきて、原作を読みながらアツいなあ!と感じたところです。
- 中山
-
確かに凛太郎を演じていると、これまで内に籠って諦めて何も考えないように過ごしてきたのに、薫子は真正面からぶつかってきてくれるなと感じます。なかなかできることじゃないですよね。
- 戸谷
-
しかも高校生であそこまでの考えに至れるのもすごいなって。薫子はずっと、大人なことを言っていますよね。
- 中山
-
そうなんですよ。「ありがとう」も相手に対して、真正面から素直に言えますし。大人になると、それがどれだけ難しいことか……。それだけでもうすごい、偉い!
- 戸谷
-
偉い!
- 内山・石橋
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(笑)。
- 内山
-
僕はみんなとの世代の違いというところもあってか、全部が懐かしいな、青春だなと、まず強く感じました。テスト勉強をはじめとする学校生活のあれこれだったり、友達とのあれこれだったり……。ただリアルに自分があの頃に戻りたいか?と言われると、別にそうでもないんですけど。
- 一同
-
(笑)。
- 内山
-
過ぎ去った日に想いを馳せながら、キラキラしているなというところが印象深かったです。
――石橋さんにとっては、高校生活は最近の思い出になりますね?
- 戸谷
-
確かに!
- 内山
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高校生だったのは何年前?
- 石橋
-
2年前です。
- 中山・戸谷・内山
-
ええーっ!?
- 中山
-
それは昨日のことのように思い出されるよね?
- 内山
-
めっちゃ最近じゃん。等身大だ。ついこの間を振り返ると、どうだったの?
- 石橋
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身近に感じながらも、僕の高校時代はコロナ禍というご時世柄、行事だったり、それこそみんなでテスト勉強をしたりということが少なかったんです。だから『薫る花』で描かれる日々は、理想の青春だなと感じました。それにすでに自分は仕事をしていたのもあって、みんなで「夏休みどうする?」と計画を立てたりするのも、素敵だなと思うと共に、すごく羨ましかったです。物語としては一人ひとりにきちんとバックボーンがあって、メインキャラクターだけでなく、例えば凛太郎のご両親といった周りの人々の関係性も、繊細に描かれた作品だなと思いました。
――それでは千鳥4人組について、まず中山さん演じる紬凛太郎の魅力や人物像を教えてください。
- 戸谷
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凛太郎はすごく誠実な人ですよね。薫子とも常に真面目に向き合うし、テスト勉強もちゃんと自分でやりたいんだ!と取り組みますし。
- 中山
-
その理由も自分のためじゃなくて、「あいつらと一緒にスポ大に出たいから」という、相手のことを想っているところがカッコいいです。
- 石橋
-
本当に仲間思いで、いい人ですよね。
- 内山
-
考えすぎなくらい人のことを考えているなと思いました。あの人は今こういう気を遣っていたのかな?とか、モノローグで悩んでいたりする姿がこの年にしては大人っぽくて、すごいなと感じます。
友達思いな千鳥組がそれぞれ持つ魅力とギャップ
――次に戸谷さん演じる宇佐美翔平はいかがでしょう?
- 内山
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翔平はムードメーカーですね。アドリブもほぼ翔平きっかけでしか始まらないと言えるくらい。台本に「以下、アドリブ」と書いてあるところは、大体凛太郎がモノローグで話している裏とかで、僕ら3人で埋めることが多いんですけど、こっちふたり(朔と絢斗)は喋り出しにくくて。だからとりあえず翔平から喋り始めるというワンパターン芸になりがちなのも、また難しいんですけど。
- 石橋
-
そうなんです!
- 戸谷
-
そうなってきちゃっていますよね(笑)。
- 中山
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いつも3人で打ち合わせをしていて、僕は仲間外れなわけですけど、だからと言って凛太郎は喋れないしな……と思ってます(笑)。
- 戸谷
-
翔平って、単純な疑問が多いんですよね。それも何か聞き出そうしているとか、答えによって茶化してやろうとか、そういう裏側の思考があるわけではまったくなくて、ただ純粋に「なんで?」と聞いている。素直というか、良い意味でも悪い意味でも思ったことを全部口に出してしまうところはあると思います。僕は演じる際、つい意味を込めて喋ってしまいがちで、音響監督の濱野高年さんがそのたび正してくださっています。
- 石橋
-
『薫る花』はみんな良いセリフを言うので、役者側としても意味を付けたくなってしまいがちですよね。でも「それは決めゼリフではなく、本人から自然と出てきた言葉なんだよ」といったご指摘を、多くいただいている気がします。
- 戸谷
-
そうそう。たださりげなく発した言葉だからこそ、凛太郎の背中を押してくれているんだということを、意識して演じるようにしています。
- 中山
-
今出たように素で「なんで?」と、良い意味で空気を読まない翔平みたいな人って、集団では大事な存在ですよね。特に千鳥組は、凛太郎も朔も絢斗もみんな内に隠しがちだから。
- 石橋
-
翔平がいるおかげで事件が解決するというか、彼の一言で物事が動き出す場面がありますもんね。何も考えていないようでいて、実はちゃんと考えているんだろうなとか、仲間思いなところが見えます。
- 内山
-
みんなを繋ぐ役割を担ってくれているなと思います。
――次に内山さん演じる夏沢朔の魅力や人物像は?
- 中山
-
朔は可愛いですよね。それに凛太郎の次くらいに、この4人の集まりを大事にしていそうな気がします。
- 内山
-
意外とね?
- 戸谷
-
確かに朔は毒を吐いたりするから一見そうは見えないけれど、一周回って可愛いし、本当に友達思いだなと思いました。特に凛太郎に対してはいろいろ思うことも抱えながらも、一番熱い気持ちを持っているんじゃないかなと。第3話の昴に向けての言葉も、仲間のためを想って発してくれている言葉だなと感じました。
- 内山
-
そういう友達思いな面がこの先もっと見えてくるので、ぜひご注目いただきたいです。ほかにもいじられ側に回ったりする面白いところだったり、朔はまだ見せていない顔がこのあとどんどん出てきます。
- 石橋
-
朔はギャップがある人ですよね。それに朔と絢斗が前にいて、後ろで凛太郎と翔平が喋っているのを聞きながら、「またあのふたりやってるよ……」と小声で話すような場面も多く、ここふたりはけっこう意気投合していることが多いなと感じます。
- 内山
-
首脳部的な、良いコンビですよね?
- 戸谷
-
常識人なところがあるふたりですもんね。
- 石橋
-
空気を読むタイプ同士だと思うので、その意味でも息ぴったりなのかなと思いました。
――そんな石橋さん演じる依田絢斗についてはいかがですか?
- 戸谷
-
絢斗はバランサーな面がある気がします。なんか揉めそうかも……という瞬間も、絢斗が止めることが多く、穏やかな人です。あといいなと思ったのが、意外と絢斗もそこまで頭は良くなくて、朔に勉強を教わっているところ。
- 内山
-
お互い苦手な部分を補い合っている感じがしますよね。
- 石橋
-
のほほんとして何も考えていなさそうですが、実はちゃんと周りを見ていて、ある種母親みのようなものを持っている気がします。ただ相槌を打っているのに案外話を聞いていないこともあって、そこも面白いなと思いました(笑)。「はいはい、またやってるねー」と、ちょっと傍観しているような一面というか。
- 中山
-
本当に周りをよく見てくれていますよね。ただ真の意味でのバランサー力を発揮するのは、この先なんですけど!
- 戸谷
-
そうですね。絢斗のぜひ観てほしいシーンが、今後待っているので!
- 内山
-
秘めた面が出てきますから。
- 石橋
-
はい。今後の絢斗の活躍にご期待ください!
収録現場でも思わずきゅん!凛太郎と薫子の始まり
――それでは第1〜2話で特に印象に残っているシーンを教えてください。
- 中山
-
まず第1話序盤で、桔梗の女子ふたりが出てきて、落としたハンカチを翔平が渡そうとするんですけど、「捨ててもらって結構です ……たった今、使いたくなくなったので」と言われるやり取りです。物語上、千鳥と桔梗の仲が悪いということは分かっていたけれど、実際何がきっかけなのかはそこまで詳しく触れられていないから、こうまでなるのに何があったんだ!?と。
- 戸谷
-
千鳥側はそんなに気にしていないというのも分かるシーンでしたね。それにしてもあの言い方、キツかったぁ……!
- 中山
-
あそこの翔平は「オレのイケメンっぷりに照れたんだろーな」と、けっこうケロッとしてはいましたけど。対して第2話で薫子が校門前で待っていたところでは、「羨ましい……」とうにゃうにゃぼやいている翔平が可愛かったです(笑)。それと第2話は戸谷さんが後日別録りだったのですが、翔平だけでなく戸谷さんも現場のムードメーカーだったんだということを痛感した回でした(笑)。凛太郎、朔、絢斗の3人だけだと、すごい淡々として落ち着いちゃうんですよ。
- 石橋
-
ディレクションでも「今日はみんな、なんか元気がないね?」って言われましたもんね(笑)。
- 中山
-
でも翔平みたいなテンションは出せないし……って。
- 戸谷
-
やっぱり僕がムードメーカーだったか!
- 内山
-
それはそう。
- 一同
-
(笑)。
- 戸谷
-
いや本当にみなさんと一緒に録れなくて、申し訳なかったです!
――そのほか序盤の物語で挙げたいところはありますか?
- 石橋
-
僕は第1話で、身を挺して薫子を守る凛太郎が大好きで。殴られたうえに、その反動で頭をぶつけて血を流してまで、彼女を守る凛太郎はすごくいい子なんだろうなというのが、あの1シーンだけで伝わってきました。そのあとに「血が!」「ごめんなさい……!」と焦っている薫子ちゃんも、すごく可愛くて。ふたりにとっては大変な出来事でしたけど、優しさから始まる出会いという意味ではいいなと、収録中もずっときゅんきゅんしていました。
- 戸谷
-
分かる。きゅんきゅんするよね。それもまた『薫る花』の魅力だなと思います。
- 内山
-
そうだね。
- 中山
-
薫子も、凛太郎が助けに来るか分からない状況なのに、それでも不良に腕を掴まれながら、あんな強気に立ち向かえるのがすごいです。
- 戸谷
-
そう! 強いんですよ。本当に薫子の気持ちを思うと……(と胸を抑える戸谷さん)。
- 中山
-
思うと?
- 戸谷
-
きゅんきゅんする!
- 内山・石橋
-
(笑)。
- 中山
-
その後の帰り道、凛太郎から触れられた肩に手を当てて、思い返しているような描写があるじゃないですか。あそこでは何を考えていたんだろう?「手が大きかったな」とか思っていたのかな……とか。
- 戸谷
-
そうなんですよ! くう〜っ……、しんどい!すみません、ファン心が出てしまいました。
- 一同
-
(笑)。
――ではアニメーションとして完成映像が楽しみなところはありますか?
- 内山
-
個人的に楽しみなのが、ケーキの描写です。きっとバリエーションも多く、美味しそうに描かれるんだろうなと。収録段階でも食べたくなりそうな画(え)になっていたので、そうした食べ物描写にも注目していただきたいですね。
――放送前に公開したプロデューサー座談会でも、ケーキ設定は細かく作っているとのことでした。(ここで完成した映像を観て)
- 内山
-
すご!やっぱり種類が多いし、どれもおしゃれなケーキだね。あの緑のやつとか、絶対ピスタチオを使ってるでしょ。
- 戸谷
-
抹茶じゃなくてピスタチオなんですよね? 本作では、ケーキデザインのスタッフさんもいらっしゃるということで。
- 石橋
-
ケーキだけじゃなく、銀紙の再現度もすごいです!
- 内山
-
食べ物が美味しく見えるということは、それだけ細部まで手が込んでいるわけで、そういう作品は素晴らしいですよね。『薫る花』も、絶対何かとコラボしてほしい!
- 石橋
-
わー、それはすごくいいですね!
- 戸谷
-
確かに、コラボがあった!
- 中山
-
何かしらの展開が期待できそうですよね?
- 戸谷
-
また薫子が食べている姿が、めっちゃ可愛いんだよなあ。
キーキャラ・昴登場の緊迫シーンも、この4人だから解決できた
――それでは放送されたばかりの第3話で、特に印象深いシーンは?
- 戸谷
-
第3話は昴登場回ですね。
- 中山
-
アフレコでは昴の第一声となるAパート最後の「……薫子?」「その人、誰?」を、すごくこだわって録っていました。
- 内山
-
昴はキーキャラだよね。朔は彼女にけっこうキツく当たるので、なかなか言うなというのは印象的でしたし、演じるうえでの匙加減は考えた部分でした。凛太郎が「普段のお前は、そんなだせーこと言うやつじゃねぇだろ」と言っているように、朔も根っから悪い人というわけではなく、らしくないことをやっているわけなので。
- 中山
-
個人的にはその凛太郎のセリフも、難しかったです。決めゼリフじゃないから決めにいったらダメだし、でもさらっと「おい」と言うのも、難しいものだなと思ったのを覚えています。
- 内山
-
少し近付いただけであんなふうになってしまう、千鳥と桔梗の対立関係も見えたところでした。
- 戸谷
-
顕著に現れていましたよね。翔平としては、あそこで「ごめん!」と謝る姿が印象的でした。あれでまた空気が変わったなって。
- 中山
-
確かに、薫子とお互いに謝り合って。
- 内山
-
こういうところに翔平の素直さが見えるよね。
- 石橋
-
それもその前に、絢斗が「怖がらせたのって宇佐美じゃない?」と、翔平に気付かせていて。絢斗はああやって「今だ!」というタイミングをよく見ているなと思います。
- 戸谷
-
確かに、きっかけは絢斗なんだよなー!
- 石橋
-
この4人だから解決できた、すごく素敵なシーンでした。
- 内山
-
絢斗は背中を押してくれるよね。そんななか、朔は謝れないんですよ。
- 中山・戸谷・石橋
-
ああー……。
- 内山
-
この件は持ち越しです。
- 中山
-
凛太郎としては薫子たちを庇うためとはいえ、ここで嘘をついてしまうのが後々響いてくることになります。
- 戸谷
-
それもみんなに迷惑をかけたくないから、っていう気持ちがあるんですもんね。
- 中山
-
またそんな凛太郎に対する朔の気持ちも、この先見えてくるところで。
- 内山
-
お互い考えすぎちゃってね。朔は凛太郎のことを気にしているんだろうなというカットが、ちょいちょい挟まっているんです。本当に不器用な人たちです。
――凛太郎と薫子のやり取りではいかがですか?
- 中山
-
ラストの電話のシーンが素敵ですよね。
- 石橋
-
あそこ最高です! 「いつもより……声が高い気がする……」って、分かる〜!電話ってドキドキするよね!?いいなあと、原作を読んでいるときから、ここもきゅんきゅんしていました。
- 内山
-
敬語からいつの間にかタメ口になるところね。
- 中山
-
「敬語! 次からは付けなくていいから!」ってわざわざ言う凛太郎が、めっちゃ可愛いですよね。
- 戸谷
-
あそこ中山さんのお芝居も、めっちゃ良かったですよ!意を決して言っているんだなというのが伝わってきて、すごく記憶に残っています。
- 中山
-
ありがとうございます。本人もなんで自分がそんなことを言い出してしまったのか、よく分かっていないと思うんです。「なんかちょっともやもやしたから……」くらいだったんじゃないのかなと。
- 戸谷
-
それで突発的に言っちゃって。「……あ、これ、会話終わる」って凛太郎のモノローグも、じゃあ終わりたくないってことですか!?
- 石橋
-
続けたいんですよ〜。
- 戸谷
-
からの、「敬語! 次からは付けなくていいから!」。くう〜っ!
- 一同
-
(笑)。
- 中山
-
熱い男ですよね、凛太郎。
千鳥組キャスト4人の共通点は、共学出身&修学旅行で周りにお任せタイプ?
――ちなみにみなさんは高校時代、男子校と共学どちらに通われていましたか?
- 一同
- 共学でした。
- 中山
-
ただ僕は共学ではあったんですけど、剣道と柔道の選択授業で剣道を選んだ結果、それでクラスをまとめられ、高校1年生のときは男子だけのクラスでした。あと千鳥って底辺校とは言われていますけど、なんだかんだ孤立している不良はいないじゃないですか。みんな友達思いだし和気藹々としている。その点僕の学校にはヤンキーがいましたが、雰囲気はだいぶ違いましたね。
- 石橋
-
僕は体育の授業が男女別だったので、ガヤを録るときもスポーツ中だと「行け行け!」「絶対負けねえ!」みたいな、すぐ勝負事に持っていく感じが、男子あるあるだったなと思い出していました。
- 戸谷
-
男子同士だと、けっこうああいう感じだよね。
- 石橋
-
あと「これ負けたら、食堂のアイス奢りな!」とか。
- 戸谷
-
そんなのあったの?青春じゃん!!
- 中山
-
高校には中学と違って食堂や売店があるから、テンションが上がっちゃいますよね。
――石橋さんから見て、自分の周りにもこういう高校生がいたなと感じる登場人物はいますか?
- 戸谷
-
2年前を思い返して。
- 内山
-
翔平っぽいやつ、いなかった?
- 石橋
-
うーん、僕が通っていたのがちょっと特殊なコースで、クラスに男子が8人しかいなかったんですよね……。でも朔みたいな人がいました。身長が高くてクールでイケメンなんですけど、ちょっと恥ずかしがり屋なところがあって。ボーリングに行くとひとりだけストライクをバンバン取る……みたいな。
- 内山
-
スペックが高い系の子だったんだ?
- 石橋
-
はい。足も速いしスポーツ万能で、朔っぽい子でした。
――それではもしみなさんが高校のクラスメイトで、例えば修学旅行で同じグループになったとしたら、この4人はどんなグループになりそうでしょう?
- 中山
-
どこ行きます? 京都? 内山さんはどこに行きたいですか?
- 内山
-
えー、どこだろう?
- 戸谷
-
よってぃさん(中山祥徳さん)は今みたいに、みんなの意見を尊重してくれそうです。それで一番ちゃんと調べてくるから、結局よってぃさんの行きたいところになっちゃう、みたいな。
- 中山
-
ただ僕、自分の意見を出すのがあまり得意じゃなくて。そこは凛太郎に近い部分で、誰も僕のことに興味がないだろうと思っちゃうんです。だから結局、ほかの人の意見を聞いたほうが楽、みたいなところはあるかもしれません。
- 戸谷
-
なるほど、だから聞いてくれるんですね? 僕もけっこう周りにお任せタイプです。
- 内山
-
それなら俺も今思い出したけど、高校の卒業旅行でみんなで大阪に行ったとき、全部周りに任せていたな。だからただ乗り物に乗ってついていくだけだった。
- 中山・戸谷・石橋
-
あはははは!
- 戸谷
-
陽彩くんはどっちタイプ?
- 石橋
-
僕も傍観勢なんです。
- 戸谷
-
え!?じゃあ全員何も決めないタイプじゃん!
- 石橋
-
どっちかと言うと、予定を決めずにその場で行動するタイプです。お腹空いたねー、ここ美味しそうじゃない?で、フラッと立ち寄るみたいな。
- 内山
-
若者らしいね。でも今の京都はインバウンド需要があるから、多分それ通じないと思うよ。
- 中山
-
外国人観光客が多いから、難しそうですね?
- 戸谷
-
大阪で万博もやっているし、混んでるよね!
- 石橋
-
そっか、予約しないと無理かあ……!
- 内山
-
じゃあもう、食事はチェーン店系でいくしかないね。
- 一同
-
(笑)。
- 石橋
-
チェーン店かあ。
- 中山
-
でも僕、高校の修学旅行で沖縄に行きましたけど、お昼に食べましたよ(笑)。
- 戸谷・内山・石橋
-
ええ〜っ!?
- 内山
-
そこは沖縄そば食べなよ。でも高校生って、そういうところあるよね。
- 中山
-
そうなんです。ちょっと斜に構えてみたいな。
- 戸谷
-
確かにあるある。
――大人になったら選ばない気がするので、それはそれで青春かなと思いました。
- 中山
- ちょっとしょっぱいですけどね(笑)。
- 戸谷
-
僕は楽しければどこでもなんでもいいやと思う派です。
- 内山
- じゃあ東京にもあるチェーン店でOK派?
- 戸谷
-
多分高校生だったらそうだと思います。今は違いますけど。
- 内山
-
ちゃんと計画を練るんだ?大人になったってことだね。
- 戸谷
-
はい。僕も大人になりましたっ!(笑)
- 中山・石橋
-
(笑)。
- 戸谷
-
誰も引っ張ってくれる人がいなくて、僕らのグループ、破綻していますね?
- 中山
-
まとめ役が誰もいない!
- 石橋
-
誰がまとめ役になるんでしょう?
- 戸谷
-
じゃあ……僕が頑張ります。
- 内山
-
おっ、やった。
- 石橋
-
ありがとうございます!
- 中山
-
じゃあ、ふたりで頑張ろう!
- 戸谷
-
助けてくれる? ありがとうございます!良かった良かった、これで一件落着です(笑)。
『薫る花』だから見られる内山さんと日笠さんのやり取りは、まるで漫才!?
――収録現場でのエピソードも聞かせてください。
- 中山
- 今みたいな感じで、みんなでよく話していますよね。
- 石橋
- 中山さんがバイクに乗られるので、行った場所の写真をよく見せてくださるんです。だから「今週はどこ行ったんだろう?」と、お話を聞くのが毎回楽しみになっています。
- 戸谷
- 確かにバイクの話はよく聞くな。
- 中山
- じゃあどこか行かなきゃ! 今はバイクに乗ると日差しもエンジンも暑いし、日焼けもすごくて。
- 内山
- 今の季節は暑いから大変ですよね。そのほかだと、紬杏子役の日笠(陽子)さんが大変にぎやかでした。
- 中山・戸谷・石橋
- あはははは!
- 内山
- 劇中のムードメーカーは翔平でしたが、日笠さんがスタジオにいるとずっと喋っていて、相変わらずだなと思いました。
- 戸谷
- 本当に最高でした、おふたりのやり取り。
- 中山
- めちゃくちゃ良かったです!
- 石橋
- 第1話の収録でおふたりにご挨拶させていただいたときに、「日笠と〜」「内山です」みたいに、コンビ名を言う下りがあって。
- 中山
- そんなことがあったんだ!
- 内山
- 俺、コンビ結成されてたんだ?
- 戸谷
- いつもおふたりで漫才されていますもんね。すごい面白いんですよ、裏でのおふたりの喋り。
- 中山
- 内山さんがロビーに出ていらっしゃると、日笠さんがブース内から「うっちー、みんなで喋ってるよ?おいでよー!」と呼ぶんです。
- 内山
- 本当にいつもそんな感じです。
――『薫る花』は凛太郎と薫子が出会うことで物語が始まっていきますが、最近ご自身が何か出会った物・事・人を教えてください。
- 中山
- 僕はプランターで野菜を育て始めました。
- 戸谷・内山・石橋
- あー言ってた!
- 中山
- サニーレタスと青梗菜、バジル、パセリを育てています。何か没頭できるものが欲しくて、ふと自然に触れたくなったんですよね。元々実家では家族が家庭菜園をやっていて、家族のグループLINEでも「ナスが育ったよ」と報告が来たりすることもあるくらい、身近なんです。それで最近、パセリが「うどんこ病」という、湿度が高かったり葉っぱに日光が当たらないと、うどんの粉のように白い斑点ができる病気にかかりました。人間には害がないので食べられるんですけど、それが最近出会ったものですね。
- 戸谷
- 僕はTikTokに出会いました。自分のアカウント開設を機に、何が流行っているのかチェックするようになったのですが、そうしたら時間が吸われる吸われる。
- 内山
- TikTok発のブームもあるもんね。あれってインスタのリールとはどう違うの?
- 戸谷
- ほぼ同じです。ただTikTokだけで投稿している人も多いので。
- 中山
- 流行の過ぎ去るスピードも速いですよね。1カ月前に流行っていたものが、もう古いみたいな。猫ミームは、もう流行ってないの?
- 戸谷
- よってぃさん、それは遅すぎます!
- 中山
- ええっ!?
- 戸谷
- 「ええっ!?」じゃないのよ!
- 一同
- (笑)。
- 内山
- 僕は最近、焼酎にハマりました。芋だけどフルーティな香りのお酒で、これならいけそうだと買ってみたところ見事に気に入って、ソーダ割りを作っています。それも前までは分量も適当だったのですが、今は全部きちんと測るようになりました。氷も製氷器で作ったものではないものを使い、そこに焼酎を60cc入れ、炭酸も何ml缶と決めて。そうすると度数が計算できるので、飲みやすくなるし、身体への影響も分かりやすくなるのがメリットです。氷を避けながら注いで、急いで掻き回さないで……とこだわって作ると、美味しい気がします。
- 石橋
- すごい、バーテンダーみたいだ……!僕は元々紫陽花が大好きで、高校生の頃からカメラで撮るのが趣味なんです。先日は鎌倉のほうまで、いろんな紫陽花を観て写真を撮ってきました。梅雨自体は嫌いだけれど、紫陽花が咲くからこの季節も好きだったりします。それで最近、どうして紫陽花ってこんなに一つひとつ違っていて、素敵なんだろう?と調べたところ、土が酸性かアルカリ性かで花の色が変わるということを知りました。青いものは土が酸性なんだ、じゃあ白い紫陽花はどうやってできているんだろう……?と興味が湧いています。
- 中山
- その感性が素敵だよ。
- 石橋
- でも最近は暑いから、花が枯れる速度が尋常じゃなく早いんです!もうちょっと長く見たかったなと思ったりもしています。
――最後に第4話からの見どころを踏まえて、メッセージをお願いします。
- 中山
-
多くは語りません。薫子のデート服も、ご飯を頬張っているときの顔も、凛太郎との距離が近いのに気付いてパッと離れるときの赤くなった顔も、全部がめちゃくちゃ可愛い薫子祭りになっています!引き続きTVアニメ『薫る花は凛と咲く』をお楽しみください。
- 戸谷
-
やっぱり昴ですよね。今の段階では怖かったりネガティブな印象をお持ちの方もいるかもしれませんが、彼女が凛太郎や薫子と話す姿を見たら、今後昴のことがもっと好きになると思います。僕ら千鳥組としては、中間テストでちゃんと赤点が回避できたのか……?乞うご期待ください!
- 内山
-
朔に関してはわりと自由にやらせてもらうことも多かったのですが、そのなかでも第4話ラストのあるセリフは、珍しくめちゃくちゃ細かな演出が付き、印象に残っています。「ミステリードラマの殺人現場で重要な証拠を発見したときのような、次への期待を煽るドキッとする感じで」というふうに演出されました。そのセリフにぜひご注目ください。
- 石橋
-
第4話はいろんな要素が詰め込まれている話数で、スピーディに物事が進んでいくものの、その一つひとつが奥深く、ここからさらに大きく展開していく大事なエピソードになっています。そんな第4話から続く第5話もすごく素敵ですので、期待していただけたら幸いです。
- 戸谷
-
僕ら3人が出ていない回もあるので、いち視聴者としてもオンエアーを楽しみにしています!